様々な目的で使われているRaspberry Piですが、今回はWiFiのアクセスポイントにしてくれるRaspAPを試してみました。
RaspAPについて
RaspAPはその名の通り、ラズパイをWiFiのアクセスポイントにしてくれるソフトウェアです。最近のラズパイであれば標準で搭載されているWiFiモジュールを使えますので、ハードウェア的にラズパイ本体以外はあまり用意する必要がありません(電源、ディスプレイ、LANケーブルくらい)。
billz/raspap-webgui: Simple AP setup & WiFi management for Debian-based devices
インストール
RaspAPが対象にしているのはRaspbian Liteになります。デスクトップ版や64bit版はサポート対象外となっていますので注意してください。Raspbianの用意はRaspberry Pi Imagerを使うと簡単です。
インストールが終わったら立ち上げます。ログインしたら sudo raspi-config
を入力して、WiFi設定をします。SSIDの登録などは不要で、利用国をJapanにするだけです。これでWiFiが利用可能になります。
RaspAPのインストール
まずはパッケージのアップデートを行います。
sudo apt-get update sudo apt-get dist-upgrade sudo reboot
RaspAP自体のインストールは下記のインストールコマンドを実行するだけです。VPNクライアントやアドブロックのインストール確認など、何回か入力を行う必要があります。
curl -sL https://install.raspap.com | bash
インストールが終わったら再起動します。
設定
次に立ち上がった時には raspi-webgui というアクセスポイントができているはずです。ここに接続する際のパスワードはデフォルトがChangeMeとなっています。
アクセスポイントに繋いだら、 http://10.3.141.1/
にアクセスします。Basic認証が出ますので、 ID : admin / PW : secret でログインします。管理画面が表示されたら問題ありません。
RaspAPでは様々な設定が用意されています。インストールしたモジュールによって表示が異なるかも知れません。
アドブロックやVPNクライアントの設定もあります。
ネットワークの状態を確認したり、セキュリティの方式も変えられます。デフォルトでWPA2 + CCMPになっていると思いますので、それで問題ないかと思います。Country CodeはJapanに変更しておいてください。
テーマ機能で外観を変更できます。
速度について
普段使っているアクセスポイントと速度比較してみました。厳密に比較した訳ではないですが、ダウンロードも元々の方が高速(25.7Mbpsと13.0Mbps)で、アップロードは逆にRaspAPの方が高速(6.85Mbpsと8.3Mbps)という結果になっています。
設定上は2007台まで接続できる状態になっていますが、多くのデバイスを接続した時の速度や負荷は確認した方がいいでしょう。
まとめ
WiFiのアクセスポイントは設置場所の状態によって強度が大きく異なってきます。そういう時にLANケーブルとラズパイさえあれば簡単にアクセスポイントが作れるRaspAPは便利です。別なハードウェアを買ってこなくても使えるのもポイントです。
自宅に使っていないラズパイがある方はぜひチャレンジしてみてください。
billz/raspap-webgui: Simple AP setup & WiFi management for Debian-based devices
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