そこで使ってみたいのがWebブラウザを使ってクラウド上で利用できる機械学習環境です。一部は無料でも使えますので、手軽に機械学習を学びはじめられるはずです。
Jupyter notebook提供
Free Cloud GPUs
リソースは限られますが、GPUを積んだJupyter notebookを無料で利用できます。1回の利用あたり、6時間という制限があります。
Google Colaboratory
Googleが提供するJupyter Notebook環境です。無料で利用できるほか、外部からのノート取り込みにも対応しています。GitHubなどで学習コンテンツを提供しているサービスも多いです。
Colaboratory へようこそ – Colaboratory
Amazon SageMaker
Amazon SageMakerはJupyter NotebookがインストールされたフルマネージドなEC2インスタンスを立ち上げます。インスタンスのサイズは自由に選択できます。
Amazon SageMaker(機械学習モデルを大規模に構築、トレーニング、デプロイ)| AWS
Deepnote
カスタマイズされたJupyter notebookを提供しています。チーム用途を想定しており、シェアもできるようになっています。執筆時点でアーリーアクセスとなっています。
Deepnote – Data science notebook for teams
Kaggle
機械学習に関わる開発者が数多く集まるKaggleでもJupyter notebookが使えます。Kaggleのコンペに参加する人にとっては最適ではないでしょうか。
OpenVaccine. EDA | Feature engineering | Modeling | Kaggle
その他
Saturn Cloud
GPUが1時間0.01ドルから利用できます。Saturn Cloud自体はAWS上にマウントされる仕組みで、そちらの費用は別途かかります。
Azure Machine Learning
専用のデザインツールを使って機械学習のモデルを作成します。モデルはTensorflowやChainer、Kerasなどで利用できます。
Azure Machine Learning | Microsoft Azure
Cloud AutoML
主に画像や動画分析、言語分析に特化した機械学習モデルを作成できます。データラベリングを利用することもでき、より簡単に機械学習モデルの作成が可能です。
Cloud AutoML – カスタム機械学習モデル | Google Cloud
IBM Visual Insights
画像分類や画像、動画からの物体検出用のモデルを作成できます。ラベリング、モデルの管理、データ管理といった機能が統合されています。できあがったモデルはオンプレミスでも利用できます。
IBM Visual Insights (previously PowerAI Vision) – 概要 – 日本
Teachable Machine
画像、音声、ポーズを認識するモデルを作成するのに特化しています。コーディングは不要です。クラウド上でトレーニングし、エクスポートしたモデルは自分のアプリケーション内に組み込めます。
Neural Network Console
ドラッグ&ドロップで機械学習のネットワークを設計します。クラウド上でテスト実行し、その結果を確認できます。モデルはNeural Network Library、またはONNX対応のフレームワークで実行できます。
MatrixFlow
データの管理やクレンジング、ネットワークの設計、トレーニングなどをクラウド上で行います。モデルのダウンロードはできないようです。
MatrixFlow プログラミング不要のAI構築プラットフォーム | 株式会社MatrixFlow
IBM Watson Studio
GUIを通してドラッグ&ドロップでネットワークを作成できます。Jupyter notebookとも連携が可能で、機械学習に関するプロジェクトで必要なものがまとめて提供されています。
IBM Watson Studio – 概要 – 日本 | IBM
まとめ
無料でGPUが使えるJupyter notebook環境を使えば、あえて立派なマシンやGPUを購入することなく機械学習をはじめられます。また、特定の用途であれば、特化したサービスを使うのもいいでしょう。ブラウザだけあればはじめられますので、敷居がとても低いのが魅力的です。
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