ラズパイ、3つの道
昨年末、累計販売台数3000万台突破を発表したラズベリーパイは、元々あった汎用的なシングルボードコンピュータ「Raspberry Pi 4 B (ラズパイ4)」に加え、英国ラズパイ財団は今年、組み込み用の「Raspberry Pi Compute Module 4 (コンピュートモジュール4)」、そして教育用の「Raspberry Pi 400」と立て続けに新製品を投入してきました。
汎用のシングルボードコンピュータで拡がった用途に対し、さらに使いやすくした製品を投入する。これがラズパイの戦略であり、超小型で汎用的なシングルボードコンピュータならではの面白さだと思います。
小型であることの面白さ
手のひらに乗るほど超小型なラズパイ。もともとは教育用に作られたものでしたが、ホビーや産業用途にも多く使われるようになりました。特にIoTや産業方面に使われるようになったのは、低価格で小型だったから試作がやりやすかったからではないでしょうか。
そういった用途を意識し、使いやすくした「コンピュートモジュール4」が新たに発売されました。
これまでのコンピュータだとなかなかできなかった柔軟性ですが、元々が小型で低価格だったからこそあらゆる場所に入り込んでいけたのでしょう。
もっと一般ユーザーにとって身近なものに
そしてもうひとつの方向性が「パーソナルコンピューター」としてのラズパイです。性能的には、Raspberry Pi 4 Bの発表でかなりのスペックアップが実現しました。
それを初学者や一般ユーザーにとって使いやすいデザインにしたのが、Raspberry Pi 400 (ラズパイ400) です。
ただし、良いスペックのハードとデザインができたから、じゃあすぐ使えるかというと、そうではないのがこの世界。
OSはLinuxベースですのでこれまでのソフトウェア資産はたくさんありますが、もっと初学者や一般ユーザーが使いたくなるソフトウェア、アプリが必要だと感じています。
そしてこれは、一個人や、一企業でなんとかできるという話ではありません。
例えば最近…といえるかどうかわかりませんが、スマートフォンが生まれた瞬間、スマートフォンのハードウェアと素晴らしいデザインという箱はできあがっていましたが、今ほどアプリはありませんでした。こんなにたくさんのアプリ出てきて溢れるなんて想像できませんでした。
そのように、さまざまなアプリやソリューションが Raspberry Piからもっと出てきたらいいなと思います。だって、1万円ぐらいで、これまでPCがやってたことが少しずつでもできるようになっていったら、個人も企業も、助かると思いません?
わたしたち『ツクレル』は、教材や情報の面で、お役にたてるよう、日々教材開発を続けていきます。
出典:記事中の画像はRaspberry Pi Foundationの
ウェブサイトからの引用です