特例制度について
日本国内でWi-FiやBluetoothなどの無線機能を持った製品を使うには、技適マークが付いている必要があります。ただし、短期間の実験等のみを目的とする場合は届出を行うことで使用することができます。
使用期間は実験等の開始から180日以内で、同じ目的の実験等で再度届け出ることはできませんのでご注意ください。
また、どんな無線機器でも使用できるわけでなく、一定の基準や規格を満たしている必要があります。申請対象となるかどうかは下記ページの「使用できる無線設備」から確認することができます。
https://exp-sp.denpa.soumu.go.jp/public/
アカウントの作成と本人確認
届出を行うにあたり、まずはWeb届出システムにアカウントを登録し、個人または法人で本人確認を済ませます。
本人確認はオンラインか対面による窓口で行うことができます。今回は窓口に出向いて本人確認を行いました。
ツクレルの運営会社であるXSHELLは東京都にあるため、こちらのリストにある関東総合通信局の電波利用企画課に向かいました。営業時間を調べたところ朝9時~5時までだったので、朝イチで足を運びました。
法人の場合、担当者個人の本人確認書類と担当者が法人に所属することを証明する書類が必要になります。担当者が会社代表の場合、登記謄本(履歴事項全部証明書)を書類として使うことができます。
隣のビルの中に東京法務局が入っているため、そこで登記謄本を取得することができます。ちなみに登記謄本の取得には600円かかります。
ひとまず、本人確認を無事に終えて帰路につきました。ペーパーレス化に伴い、紙での届出はもう受け付けていないとのことでした。Webフォームにて届出をしましょう。
次の日にはWeb届出システムの本人確認が完了し、届出が行えるようになっていました。
届出をしてみる
それでは実際に届出をしていきます。まずは実験等の目的を記入します。目的はひな形を埋めるか自分で入力するかを選ぶことができます。
次に無線設備の規格を確認しチェックを入れていきます。Raspberry Pi 400のパッケージ裏面を確認すると、搭載されている無線設備の規格を確認することができます。
一点気になったポイントとしては、Web上の情報ではBluetooth 5.0となっていますが、パッケージの記載はBluetooth 5.1となっていたことです。今回はパッケージに記載されているBluetooth 5.1の項目にチェックをしました。Wi-Fiの方も記載されている規格にチェックを入れます。
最後に、無線局の情報を入力します。ここではRaspberry Pi 400のシリアルナンバーと、FCC IDの確認が必要です。
シリアルナンバーはパッケージ裏の下部か、Raspberry Pi 400本体の裏に記載があります。
FCC IDもパッケージ裏に記載を確認できます。
他には無線局の設置場所や運用開始日、緊急連絡先などを入力します。
最下部には「技術基準に適合する事実の確認方法」のチェックボックスがあり、「無線設備本体や取り扱い説明書、パッケージの表示により、次の全て内容を確認しました」の方を選択しました。
複数端末を登録する場合は、必要に応じて右下のボタンから無線局を追加します。
入力内容を確認して届出を完了すると、以下のような表示となります。届出の内容はJSON形式でダウンロードすることができます。また、WEBサイトにログインすればいつでも確認することができます。
届出が完了すれば実験等を開始できます。
すぐに受付のメールが届きました。このメールに届出番号や開設届出日、そして廃止の期限が記載されています。期限は5月9日までとなりました。実験が終了したら廃止の届出が必要となります。
Webフォームからの届出はとても手軽に行うことができました。
以上が受付レポートです。
ツクレルでは今後Raspberry Pi 400の検証結果を記事でお伝えしていきますので、ぜひチェックしてみてください。
Raspberry Pi 400 日本版予約開始情報
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