アメリカのスタートアップ企業であるRunwayは動画からまた別の動画を生成する「Gen1」と、テキストや画像から動画を生成する「Gen2」という2つのAIモデルを提供しています。誰でも簡単に動画を生成できるツールとして注目を集めています。今回はその始め方や使い方について紹介していきます。
1. Runwayの始め方
こちらのリンクからRunwayのサイトに飛ぶことができます。(https://runwayml.com/)サイトのトップページにある”TRY RUNWAY FOR FREE”からEmailやGoogleアカウントを用いてアカウントを作成することができます。開始すると「課金するか」を聞くメッセージが現れますが、無料で試してみたい人はskipを押しましょう。
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Gen-1で動画を1秒作るために14クレジット必要で、Gen-2で動画を1秒作るのには5クレジットが必要です。無料プランでは125クレジットが付与されるため、Gen-2であれば25秒までの動画が作れることになります。また無料版ではクレジットの追加はないので注意してください。さらに注意点として、Runwayでも画像生成ができますが、クレジットを消費してしまいます。画像生成AIはLeonard AI(リンク)など他のサービスを用いてもできるため、Runwayで画像生成をしてクレジットを消費してしまわないように気を付けましょう。
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2. 動画を作るには?
まず注目機能であるGen-2による動画生成を試してみます。”Start with Image”か”Start with Text”を選びます。まずは画像からの動画生成を試します。使用する画像は以前にLeaoard AIで生成した「サングラスをかけた紫のクマ」の画像を使ってみます。(Leonard AIの使い方はこちら)
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General Motionの値を小さくすると動画内の動きを小さくすることができます。逆に値を大きくすると動きが大きくなりますが、人物などは崩れてしまうので注意してください。またCamera Motionは動画のアングルを指定できます。動画は4秒の長さで生成されました。
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画像から動画を生成するだけでは、クマが少し動くだけの動画でした。次にもっと大きく動かすために、画像に加えてプロンプトを入力してみます。クマが歩きながら歌を歌う動画にしてもらえるように、”The bear sing a song while walking”と入力してみました。生成された動画では、後ろの人たちは歩くようになりましたが、肝心のクマは歩いているようには見えませんでした。口元もあまり動いていないので、歌っているようにも見えません。より良い動画を生成するためにはプロンプトについて研究する必要がありそうです。(プロンプトについて学びたい方はこちらも参考になります)
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次に画像は使わずにテキストから動画を生成してもらうことにします。このモードでは、スタイルも選ぶことができます。今回は比較的リアルで落ち着いた感じのあるAdvertisingを選択しました。プロンプトには”A pink bear wearing sunglasses sing a song while studying to use PC”(パソコンの使い方を勉強しながら歌っているサングラスをかけた紫のクマ)にしました。
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生成された動画は見事に入力した指示通りの内容となっています。ただしカメラワークの調整やより大きな動きをさせるためには試行錯誤も必要そうです。
Runwayにはもう一つGen-1というAIツールもあります。こちらは既存の動画を元に改良を行う機能となっています。もちろん、Gen-2で生成した動画をさらに改良することができます。注意点として、こちらは1秒の動画の生成に、14クレジットとGen-2の倍以上のクレジットが必要になります。
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Gen-1で動画や画像を元にして、新しい動画を生成させようと試みました。下記の画像が生成される動画のプレビューになりますが、かなり変わった動画で、イメージしていたような動画の内容とは異なりそうだったため、生成は中断しました。このようにプレビューモードで確認することで、不必要な動画生成を避け、クレジットの消費を減らすことができます。
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3. 最後に
Runwayの現在の規約では、無料プランであっても商用利用可能(you retain complete commercial rights)となっており、使い勝手の良いAIツールになっています。ただし利用規約は変更になる可能性もあるため、適切なタイミング規約は確認するようにしてください。生成AIを利用するにはリテラシーも必要になりますが、しっかりと学んで上手に活用してみてください。
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(文・Novusearch)