アメリカ時間の2024年2月8日にGoogleは最高モデルのGemini Ultraの提供を開始しました。それに伴い、これまでのGoogleのサービスで用いられていたBardからGeminiへの変更も行われています。GPT-4を超える性能とも言われているGemini Ultraですが、どちらを使えばいいかは悩ましい問題です。今回はGemini Ultraの使い方を説明しつつ、GPT-4との比較もしていきます。
1. Gemini Ultraを使うには?
GPT-4を使おうと思ったときに、最初に思いつくのはChatGPTですよね?Gemini Ultraにも同じようなサービスとして、Geminiのアプリケーションがあります。GPT-3.5が無料で使えるように、Gemini Proを無料で使うことができます。Gemini Ultraを使いたい場合は、Gemini Advancedへとアップグレードする必要があります。(Gemini Advancedの公式サイトはこちら:https://gemini.google.com/advanced)
月額2900円で使用することができ、今なら2か月間の無料トライアルも選ぶことができます。Google Japan BlogではGemini Advancedはサービス名・プロダクト名のように扱われており、2900円のプランはGoogle One AI Premium Planと呼ばれています。このプランではGemini Advancedが使えるだけでなく、2 TBの保存容量や、Googleストアでの10%キャッシュバックなどの特典も付いてきます。
またGemini UltraのAPIはGoogle AI Studio やVertex AIで使うことができます。
2. Gemini UltraとGPT-4はどちらを使うべき?
以前の記事でGeminiとGPTの性能比較をしている論文を紹介しました。その論文によると、Gemini UltraはGPT-4よりも優れた性能を示していると書かれています。しかし、Geminiと性能比較されているGPT-4もGPT-4 Turboではないと言われており、この論文だけで単純に結論を出すことはできません。
Gemini UltraもGPT-4もマルチモーダルであるため、文字だけでなく画像データへの対応も可能です。注意点として、2024年2月22日にダイバーシティへの過剰適応の問題からGeminiの画像生成機能が制限されてしまっていますが、スペック上は同様のことができると考えていいでしょう。
ChatGPTでは、GPTsという独自のチャットボットの開発や公開が可能だったり、プラグインストアで機能拡張をすることもできます。Geminiはまだ公開から日も浅いので拡張機能は少ないですが、Googleの既存のサービスとの連携ができるため、GmailやGoogleストレージなどとのコネクションが容易です。またChatGPTを開発しているOpenAIはMicrosoftと深い関係にあるため、Copilotとしてオフィスソフトや開発環境との連携も増々進んでいくでしょう。お互いに開発が日進月歩で進んでいくため、その時々で自分の使いたい環境ごとにも適切なサービスは変わりそうです。
次にコストに注目してみます。ChatGPTは月額20ドルのため、1ドルが150円だとして計算すると月額は3000円になります。Gemini Advancedは月額2900円で使用できるのでより安価で、なおかつストレージ容量も2TB付いてくるなど、コスト面ではお得なプランになっています。
現時点では、先に公開され開発も進んでいるChatGPTで使えるGPT-4に軍配が上がることが多そうですが、コスト面ではGemini Ultraを選択するのも良いでしょう。さらに、Gemini 1.0が使用できるようになっていますが、2024年2月16日にはGemini 1.5も公開されており、一部のユーザーはGemini Pro 1.5が使用できるようになっています。そのため、Gemini Ultraの性能もまだまだ向上していくので目が離せません。ピクアカでは、忙しいビジネスパーソン向けに、AI関連情報をまとめて発信していますので、変化の激しいAI業界の情報を簡単にキャッチするためにご活用ください。