3Dプリンターのトラブルシューティング-その1」に引き続き、3Dプリンターにおけるトラブルシューティングをまとめていきたいと思います。 前回はフィラメントの引き込みに関わるトラブルとその対処法を紹介して参りました。しかしまだトラブルのパターンがあるので、今回はまた別のパターンを紹介していきます。
はじめに
この記事は、私が社内向けに作成したドキュメントを書き直してブログにしたものになります。 そのため3DプリンターはXSHELLが所有している機種(Dreamer – FlashForge)を前提に書くことになりますが、他の機種においても共通する点があると思います。 (※前回同様、FlashForge社の公式サポートとは関係ありません)トラブルと対処法
トラブル1:ノズル、及びプラットフォームの温度が上がらない
3Dプリンターの温度管理は多分一般的に、センサーで取得された現在の温度に基づいているのではないかとます。Dreamerの場合はそうです。 [caption id="attachment_4063" align="alignnone" width="2500"]
原因パターン1:センサーの配線の接触不良
ノズル、及びプラットフォームの温度が取得出来ない場合は、センサーを司る配線の断線、または接触不良が考えられます。対処法:配線の再固定
今までDreamerで観察した限り、温度の測定不良が起きたときは、大抵配線の一部が緩んでいるか抜けているという状態でした。 なのでこのような場合は配線を辿り、コネクタの緩みなどを確認してください。 再起動によって、問題が復旧する場合もありますが、これは単に一時的な回復である場合が多いので、配線の確認を優先しましょう。 配線は3Dプリンター本体の底面に格納されている制御基板に繋がっています。 まずは自分であれこれ試さずに、メーカーに問い合わせ、対処法を聞くことをお勧めします。 自主的に中身を調べているうちに、逆に復旧出来なくなってしまう…といった事態にならないような注意力と、自己責任があれば、制御基板を確認してみましょう。緩みがあれば固定し、テスターで測って断線が疑われれば、はんだの付け直しや、線の交換を試しましょう。 基本配線は、緩みがないか確認するだけにとどめ、不用意に抜かないことをお勧めします。線を交換する場合は、接続先を間違わないように注意して下さい。トラブル2:モーターの異常、またはプリント結果の異常
モーターに異常が生じると、動作不良やプリントの失敗を引き起こします。この二つの問題の原因は、大抵の場合共通しています。 モーターのトラブルは、例えばプリントの途中から座標がズレてしまったり、途中で停止してしまったりと、造形結果に大きく影響します。 [gallery ids="4053,4054" type="rectangular"] 造形物が正常にプリントされていなかったり、動作中に不自然な挙動や異音が確認された場合、モーターを制御する回路に何らかの異常があると考えられるでしょう。原因パターン1:駆動部周辺の障害
タイミングベルトとプーリーの間に異物が挟まっているために、プリントに障害が出るというパターンがあり得ます。 [caption id="attachment_4079" align="alignnone" width="2500"]