新旧ラズパイ比較!Raspberry Pi 3 Model B+は今までと何が違うのか

その前にまずRaspberry Piの歴史をちょっぴりおさらい Raspberry Piは、かつてイギリスで教育用コンピュータとして普及したBBC Micro(1981年)を手本とし、学校での基本的なコンピュータ教育を促進する目的で市場に登場しました。その後徐々にモデルも販売台数も増やしていき、2017年までに少なくとも1100万台が販売されました。 これにメイカーズムーブメントが重なることで、ホビイストによるDIYで用いられるようになります。さらに昨今のIoTムーブメントが重なり、今ではIoTのPoCや展示会では必ずと言っていいほど目にするものになりました。たった$35で無線IFが搭載されており、フルLinuxが動作するので、家庭内NASからIoTゲートウェイやIoTカメラなどあらゆる用途で重宝されています。 それでは本題。ここからは新型の3B+と3種類の既存ラズパイと比較します。

スペック比較

ラズパイモデルA+

発売日:2014年11月 価格:$20 大きさ:65 mm × 56.5 mm (既存ラズパイより少し小さくて正方形に近いです!) CPU:シングルコア700MHz GPU:256MB 250MHz ざっくり通信IF:USB2.0 1ポート 消費電力:0.9W(非推奨値)

まとめ:初期のラズペリーパイで正方形に近くかわいい形。GPIOも26ピンと気持ち少なめです。ラズパイ0Wが出てからはあまり見かけないですね。

ラズパイ3モデルB

発売日:2016年2月 価格:$35 大きさ:85.6 mm × 56.5 mm (いつものラズパイサイズで長方形) CPU:クアッドコア1.2GHz GPU:1GB 250MHz 通信IF:IEEE802.11/g/n 2.4 GHz WIFI 、USB2.0 4ポート、 100Mbps イーサネット、Bluetooth4.1、BLE 消費電力:2.0W(非推奨値 まとめ:このモデルからIoTを意識した構成になってきました。これによりロボット制御や音声認識などちょっとリッチなIoTの事例に沢山採用されています。

ラズパイ ZERO WH

発売日:2018年1月 価格:$14 大きさ:65 mm × 30 mm(いつものラズパイサイズで長方形) CPU:シングルコア1GHz GPU:512MB 250MHz 通信IF:IEEE802.11/g/n 2.4 GHz 、microUSB 1ポート、Bluetooth4.1、BLE 消費電力:0.75W(非推奨値) まとめ:フリスクサイズになったラズパイ0に無線インターフェスとピンヘッダが付け加えられました。小型化と無線IFが搭載されるのはやはりIoTの文脈からと言えるでしょう。しかしこのモデルの最大の売りは単価が上がったことにより調達性が大幅に向上し、実際のIoTの組み込み用途でもガンガン使えるようになったことです。

ラズパイ3モデルB+(NEW!)

発売日:2018年3月14日 価格:$35 大きさ:85.6 mm × 56.5 mm (いつものラズパイサイズで長方形) CPU:クアッドコア1.4GHz GPU:1GB 250MHz 通信IF:2.4GHz、 5GHz IEEE 802.11.b/g/n/ac WIFI、 1Gbsイーサネット PoE対応、Bluetooth 4.2、 BLE 消費電力:2.0W(非推奨値) 新型の3B+ではPoE(公式PoEハット必須)に対応したことや、メインSoCに凸型のヒートシンクらしきものがついて熱設計が向上されたことにより、より産業領域で使いやすくする想定で作られています。またBluetoothも4.2になり、ペイロードが5倍ほどに高速通信化されたことで(少々無理くりですが)IPV6 over Bluetoothなども実現できるようになりました。 全体としてザックリまとめると、「より高性能化した上で産業用途での利用を明確にターゲットに入れてきた」という印象でしょうか。蛇足ですが、今回のモデル3B+の発売日は2018年3月14日です。3.14=π(円周率のパイ)ということで粋な演出が加えられています。 本記事執筆時点(2018年3月16日)で日本の技適は取得していませんが、取得された後はこれまで以上にIoT領域で活用されそうですね。 補足:2018年8月7日現在、スイッチサイエンスやKSYで購入できることを確認しました。 新型の登場でますます盛り上がるRaspberryPiですが、まだ使ったことがないという方も是非使ってみてはいかがでしょうか? XSHELLのブログにはこれからRaspberry Piを始めようという方に向けた記事も掲載されております。その他にもRaspberry Piに関する記事が多く掲載されていますので、合わせてご覧ください。 本格的にRaspberry Piを使ってIoTの開発のノウハウを学びたい方は、有料の講座もご利用ください。 講座を受ける条件は以下のとおりです。
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