弊社がオープンソースソフトウェアとして提供しているデバイス初期化ツール「IoTit」の最新リリースを公開しました。 今回のアップデートに伴い、前回の記事でも紹介したコンピューターモジュールのColibri iMx6をサポートしたので、その初期化方法について紹介します。 現在サポートしているホストマシンのOSはmacOSとLinuxですが(Windowsは今後サポートする予定です)、こちらの記事ではmacOSでの作業について解説しています。実際に試していただく場合は以下のものを用意してください。
- Colibri iMX6 コンピューターモジュール
- Aster キャリアボードまたはIrisキャリアボード
- PC (macOS, Linux)
- SDカード
- microB USBケーブル
IoTitのインストール
GitHubのリリースページからIoTitの最新版をインストールします。お使いのOSにあったバージョンのtarファイルをダウンロードしてください。 ターミナル を開き、tarファイルをダウンロードしたフォルダに移動し、ファイルを解凍します。cd path/to/downloads/
tar -zxvf iotit_0.3.3_darwin_amd64.tar.gz # macOS用のビルド
iotit
というプログラムが実行ファイルです。iotit --help
で使用できるコマンドを確認できます。
./iotit --version # バージョン番号の表示
iotit version 0.3.3
SDカードのセットアップ
お使いのPCにSDカードとキャリアボードを接続し、下記のコマンドを実行します。実行後、いくつかの設定を対話形式でおこないます。./iotit flash colibri
使用するVirtualBoxのイメージを選びます。1
を選択してください。
[1] Use default vbox preset
[2] Create a new vbox preset
[?] Please select an option: 1
OSイメージのダウンロード終了後、初期化するSDカードを選択します。
diskutil list
(Linuxの場合はsudo fdisk -l
)などでデバイスを確認し、正しいものを選択してください。
[+] Listing available disks...
[1] SDDR-389 - /dev/disk2 ()
[?] Select disk to format:
OSイメージのSDカードへの書き込みが始まります。
OSのインストール
次に、Colibri iMX6のeMMCにOSイメージをインストールします。 SDカードへの書き込み終了後、下記の内容が表示されるのでSDカードをPCから取り外してキャリアボードに差し込み、yes
を入力します。
[?] Please insert prepared SD card into your Colibri iMX6 board. Type yes once ready. (y/yes, n/no):
下記の質問では、Irisキャリアボードをお使いの場合はyes
を、Asterキャリアボードをお使いの場合はno
を選択します。
[?] Do you have a reset button on your carrier board? (y/yes, n/no):
選択後、自動的にeMMCへOSイメージを書き込みます。最後にVirtualマシンを停止するかどうか尋ねられます。他にも初期化したいボードがある場合はno
を、そうでない場合はyes
を選択します。
最後に、IoTit のアスキーアートが表示されれば成功です。
前回紹介した方法ではscreen
などでコンピューターモジュール側にログインする必要がありましたが、今回の方法ではPCからの操作のみで初期化ができます。
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