レーザー加工機を使った工作 – Fabool laser CO2

プロトタイプ開発を行う上で重宝する工作機械たち。XSHELLもいくつかの工作機械が置かれています。今日はその中からレーザー加工機について紹介いたします。

XSHELLにはプロダクトのプロトタイピングを迅速に行うための設備があります。

主な設備は、以前ブログで紹介した3Dプリンターに加え、ボール盤やその他基本的なハンディ電動工具。そしてレーザー加工機です。

レーザー加工機とは?

レーザー加工機はレーザーの熱で材料の切断、刻印が出来る工作機械で、XSHELLが所有しているのはSMART DIYs の Fabool laser CO2 という機種です。

材料を切断すること自体は電動ノコギリやカッターなどでも可能ですが、レーザー加工機は線のデータ(パス)を読み込んで、そのデータ通りの線に沿って自由に加工できることが大きな特徴です。

使い方は?

工作機械は時折操作が難しく、専門的な知識を要することがあります。また、扱いに注意しないと怪我をするような危険なものも多々あります。

レーザー加工機はどうでしょうか。レーザーの熱線で素材を焼き切る装置です。恐ろしい機械のように聞こえます。ですが、実は比較的安全な装置です。

使い方も機種にもよりますが、大抵は難しくはなく、加工データはイラストレーターやインクスケープなどで作成できます。とはいえ特殊な工作機械で、一般的とは言い難いです。

持っていなくても利用できる

レーザー加工機自体を個人で調達するのはなかなか難しいかもしれませんが、貸し工房などで使うことが出来ます。レーザー加工機を利用できる施設を探してみましょう。また、業者に加工を委託することも可能です。例えば印刷のグラフィックなどでも、レーザー加工を頼むことが出来ます。

先ほど紹介したXSHELLの設備であるFabool laser CO2 を出しているSMART DIYs は小型モデルである Fabool laser mini も出しており、こちらは6万円台で購入できます。

実際にレーザー加工を試してみて、個人でも欲しいと思えば Fabool laser mini のように比較的安価なものもを買うのも良いかもしれません。

データの作例

上に書いたように、レーザー加工機を所有していなくとも、レーザー加工を利用する手段は様々あります。重要なことはむしろデータを作成する技術です。 しかしこちらも難しくはありません。参考の加工データを見ながら解説します。 こちらをご覧ください。 こちらは今回の参考のために設計した箱のスケッチです。この箱がどのような加工データで構成されているか見てみましょう。 こちらが平面のパーツデータです。底面のパーツが1点、側面のパーツが4点。これは同じ形です。 パーツと組み合わさる辺には凹凸があります。これは「あられ組み」と呼ばれる組み方を真似たものです。レーザー加工で箱物を作る際に用いられる方法の一つです。 それぞれを組み合わせるパーツを設計する際に重要なのは加工する板材の厚みを考えに入れることです。例えば今回であれば厚み2.5㎜のMDF(木質ボード)という材料を使用します。 この凸凹は板の厚みと同じ2.5㎜の深さで凹んでいます。(幅は7㎜。この幅の方は適当です。) それぞれの辺の凹凸がうまく組み合わさることがわかると思います。 使う板の厚みが組み合わさる凹凸の深さになっています。もし材料の厚みを変えれば、この深さも対応して変更しなければならないというわけです。

レーザー加工へ

それではこのデータを実際に切り出してみましょう。 非常に眩しい光を放って材料を切断します。(直視はお勧めしません) ここでポイントです。レーザー加工機には切断できる材料と出来ない材料があります。(例えば金属やガラス、石は一般的には☓、業者によっては○ 塩ビ板はガス発生のため☓など) 加工したい材料が加工可能かどうか、あらかじめ調べておきましょう。 パーツが切断されました。これを組み合わせれば完成になります。今回使用したMDFや、木材、紙などの場合、断面は黒く焼け焦げています。 このような仕上がり。これはあくまでシンプルな作例ですが、工夫次第で他にも様々なものを作ることが出来ますし、データの作り方もさほど難しくありません。是非試してみてはいかがでしょうか。 XSHELLのブログではプロトタイピングに関する手法や工作機械の紹介なども載せています。 こちらもご覧ください。]]>

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