Arduino電子工作の著者の「しなぷす」こと谷川寛と申します。Arduino電子工作という本の内容について紹介させていただきます。
本の概要
この本は、Arduinoや電子工作に関しての初心者が対象なのではなく、ある程度の知識がある人がもう少し技術を向上させるための中級者向けの本です。
Arduinoを使って、
・電子オルガン
・電卓
・ブートローダ/スケッチライタ
を製作する事で、Arduinoの応用力を身に付けます。
Arduino Unoで電子オルガン
Arduino Unoに外付けの基板を追加し、鍵盤を模したタクトスイッチを押す事で、演奏できるオルガンを製作します。
この電子オルガンを製作する事で、抵抗分圧回路とA/Dコンバーターを利用した、複数のスイッチの入力回路について学びます。
また、回路の組み立てに必要な、半田付け等の技術の解説も行っています。
Arduinoで電卓をつくる
今や100円ショップで手に入る電卓ですが、自力で作ってみようとすると、かなり色々な知識が必要になります。電卓を自作する事で、身の回りの工業製品が、どの様な技術を用いて作られているのか想像できる様になります。
ブートローダ/スケッチライタの紹介
Arduinoの中級者になると、Arduino自体を部品として回路に組み込むのではなく、Arduino Unoに搭載されているATmega328PというマイコンにArduinoのスケッチを書き込んで、それを自分の回路に組み込む事が多くなってきます。その方が、不要な部品を取り除く事ができ、サイズが小さく、消費電力が小さくなるからです。
ATmega328Pにスケッチを書き込む場合に必要になるのが、ブートローダ/スケッチライタです。
ブートローダ/スケッチライタがなくても、ブレッドボードを使うと、次の写真に示す様に、ATmega328Pにブートローダ(スケッチを書き込むのに必要なプログラム)やスケッチ自体を書き込む事はできます。
ただし、ATmega328Pにブートローダやスケッチを書き込む回数が多くなると、この様な書き込み回路をブレッドボードで作るのは煩わしくなってきます。そこで製作した専用の書き込み機が、次の写真に示す、ブートローダ/スケッチライタです。
本書では、このブートローダ/スケッチライタの回路図、組み立て方、使い方を説明します。
さいごに
Arduinoや電子工作の解説書というと、初心者向けの物が多いのですが、本書は、中級者がステップアップを目指す本になっています。特に、ブートローダ/スケッチライタは、使いこなすとArduino関係の電子工作の可能性を大きく広げます。本書が読者の技術の幅の一助になれば、幸いです。
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