Wi-Fi®、 セルラー通信、 Bluetooth、 ZigBee、 SigFox、 NFC など。
このように様々ある中で、一体どれが正しい選択となるのでしょうか?
実際のところ、それは使いたいシーンに左右されることになるでしょう。
機器において必要な機能同様、物理的な環境と状況次第で、それぞれのワイヤレステクノロジーの適性があります。IoT接続の選択肢のほとんどが、以下二つのような性質を特徴としています。その特徴は低出力。そして広域性です。他のワイヤレス通信の規格にも必要な機能は備わっていますが、最もポテンシャルを秘めているものはどれでしょう?私の答えはWi-Fiです。
なぜWiFiは優位に立つのか?
優れたIoTデプロイには、主に以下のような複数の条件が満たされる必要があります。
- モノをクラウドに接続する際の手軽さ
- 拡大し続けるネットワークエッジに関するセキュリティチャレンジ
- 現行システムと標準化のインテグレーション
- ネットワークを簡単に管理、監視できる機能
- 素早く展開可能な性質
この最後の点は非常に重要ですが、見落とされがちです。IoTはその性質上、起動したそばからたえず変化、進行、そして展開します。Wi-Fiは安全な認証鍵交換にダイレクトに接続可能な性質があり、余分な物理層プロトコルブリッジや、ゲートウェイのハードウェアに対する要求もありません。これにより出力とネットワーク構築の複雑性を軽減するのです。したがって、IoTにおいてWi-Fiを用いることは明らかなアドバンテージとなります。
Wi-Fiは広く認知され、標準化されたテクノロジーです。ゆえにそれを利用したIoTネットワークを構築することは、他のワイヤレスオプションを使用するのと比較しても難しくありません。なぜなら、Wi-Fiが一貫したアプローチを保障するからです。
今日におけるWi-Fiとは、コンピュータの世界で最も共通的な通信プロトコルのひとつで、いたるところで利用可能です。われわれの家庭、学校、カフェ、空港、電車、そして飛行機の中でさえもです。
主にWi-Fiには、インフラストラクチャモードにおいてアドホックネットワークをさらにサポートするインフラストラクチャネットワークが使われます。ワイヤレス通信のインフラストラクチャモードは他のネットワークへのブリッジや、媒体アクセス制御、フォワーディングなどを提供します。ネットワークのハンドリング機能はアクセスポイント(ルーター)に位置し、クライアントは単純な状態を維持できます(ネットワークとの関連)。
また、Wi-Fiは
スター型のネットワークです。情報伝達はワイヤレスノード(デバイス)から、ワイヤレスアクセスポイント(ルーターもしくはネットワークコントローラー)との間で行われます。
2009年にリリースされた、バージョン
802.11nもいまだ広く使われていますが、現在利用されつつある規格は2013年にリリースされた
802.11acです。802.11nの伝送速度は150Mbit/sなのに対し、802.11acでは800Mbit/sの伝送速度となっています。
デバイスのWi-Fiの接続範囲は、以下二つの条件に左右されます。
- どのWi-Fi規格をデバイスが実行しているか。これまでのバージョンに比べ、新たな規格では明らかにより広範な通信が可能です。
- たとえば壁などの物理的な障害物もまた、接続範囲を決定する際に大きな要因となってきます。したがって、壁や他の障害物のある閉ざされた空間よりも、広々としたスペースでのWi-Fiの範囲の方がさらに広範なものとなります。
Wi-Fiのメリット
- Wi-Fiは優れた接続可能範囲を実現し、壁や他の障害物があっても通信することができます。
- Wi-Fiネットワーク内でのデバイスの追加、除去はとても簡単です。
Wi-Fiのデメリット
- 今最も普及している2.4GhzのWi-Fi網では有効なチャネル数が少ない為、、ネットワークの電波が他の機器に電波干渉する可能性があります。
- Wi-Fiのセキュリティは、有線のものと比べて脆弱です。
IoTプロジェクトに関してデバイスとインターネットの素早い接続を実現したいなら、
Wi-Fiは理想的です。Wi-Fiを基にしたIoTソリューションでは、電力の消費を低レベルで維持することは可能です。特に、デバイスとサーバー間の通信を、いつ・どれくらいに行うのかという条件を懸念しなくてもいい場合、インターネットへの接続にはWi-Fiが使用は推奨されます。つまり、手間のかからないインターネット接続です。
4G LTEの車載カーナビソリューションの中には、ただ4G LTEをWi-Fi接続するだけでなく、EthernetやUSB、Serialを提供するものもあります。つまりこれは、ひとつのソリューションが車載コネクティビティのニーズすべてを統一し、多様なモバイルIoTアプリケーションを可能にするということを意味します。たとえば、以下のようなアプリケーションです:
- 装着式車載CCTVシステム
- 温度監視システム
- ニアリアルタイムテレマティクス
- ビジネスインテリジェンス:例、カスタマー行動分析
- POSシステム
- デジタルサイネージ
- アセットトラッキング
企業によるモバイルIoTの可能性を敷衍すると、WiFiは共通的なテクノロジーとしてIoTを接続するだけでなく、IoTへのゲートウェイとなりうるのです。
IoTが進化成長していくのと同じ道を歩みつづけ、WiFiはIoTアプリケーションにおける主な接続オプションかつドライバになりつつあります。WiFiは他のワイヤレス規格を圧倒し、可能性はさらに大きくそしてその利便性は向上して行くでしょう。
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