今回はそんなAI/機械学習 × Raspberry Piの事例をまとめて紹介します。
認識・予測する
ディープラーニングの活用例として有名な文字や物の認識、音から機械の稼働状況の認識の例を紹介します。いずれもRaspberry Piで動いてます。
数字の認識
ラズベリーパイと機械学習(python)を使って数字認識してみた
カラー図解 Raspberry Piではじめる機械学習 基礎からディープラーニングまでに掲載されている数字認識を試したレポートです。実際の認識率は50%程度とのことです。
きゅうりの仕分け
「ディープラーニング×きゅうり」の可能性に、たったひとりで取り組むエンジニア – GeekOutコラム
キュウリの仕分けにTensorFlowを用いて機械学習を利用しています。液晶ディスプレイの上にキュウリを置くと、即座に等級を判別してくれます。
ディープラーニングでおしっこ検知
RasPiとディープラーニングで我が家のトイレ問題を解決する – Qiita
子供のトイレ問題を解決するためにRaspberry Piのカメラ画像を解析しています。TensorFlowとKerasの組み合わせになっています。転移学習を用いることで、モデル作成を簡易化しています。
じゃんけんロボットハンド
Raspberry Piでの機械学習により人間の手を予測するロボットハンドとじゃんけん勝負 – YouTube
機械学習を用いて人が次に出しそうな手を判定、ロボットハンドを操作します。学習を重ねることで勝つ可能性が高くなっているのが分かります。
レーザー加工機の動作状態を音で判定する
機械学習とRaspberry Piを用いてレーザー加工機の動作状態を判定する(第1回) – Qiita
レーザー加工機の焦点が合っていないと煙が多く出てレンズが汚れたり、フィルタが詰まるといった問題がありました。それを加工機の動作音を学習することで、状態に応じてLEDを色分け表示しています。
天気を予測する
ディープラーニングに魅せられ、「天気予測システム」まで自作してしまった男 – ITmedia エンタープライズ
Webカメラで自宅前を撮影し、気温や湿度、気圧といったデータと合わせて数時間後の天気を予測するシステムを構築しています。
AIアクセラレータ
Raspberry PiのCPUだけだと処理能力不足になる場合に役立つのがAIアクセラレータです。
Movidiusを使ってみる
RaspberryPi 3B+とIntel Movidius Compute Stickで、サンプルコードを動かす – KOKENSHAの技術ブログ
RaspberryPi 3B+にIntel Movidius Compute Stickを刺して人の認識を行うまでのレポートです。
Coral Acceleratorを使ってみる
Coral AcceleratorとRaspberry Pi3でビデオストリームから物体認識 – KOKENSHAの技術ブログ
Raspberry Pi3 3B+とCoral Acceleratorの組み合わせで動画の物体認識を行っています。レスポンスが12ms程度となっており、実用レベルではないでしょうか。
クラウドのAIサービスと組み合わせる
日本語の質問に答える
Raspberry Pi で Watson 日本語質問応答システムを作ってみた
IBMの提供するWatson APIを使い、日本語で質問と応答ができるシステムを作ってみた事例です。ただし、Watsonは記事作成時には日本語に正式対応しておらず、最終的にはGoogle Speech APIを利用しています。
音声操作で撮影する
第1回 ラズパイでAIカメラを自作しよう! 初めの一歩、ラズパイに目、耳、口を追加する | Device Plus – デバプラ
音声認識による撮影、その画像に写っている物体認識を行っています。エッジではなくdocomo APIを利用しています。
Alexaを動かす
Raspberry Piで日本語Alexaを動かすセットアップ手順 – 打つか投げるか
Raspberry Piにマイクとスピーカーを付けてAlexa風に仕上げます。
自動運転
迷路を解く
迷路の最短経路を導き出し、タイムを競い合うマイクロマウスという競技に適合しているロボットです。経路探索のアルゴリズムは人工知能の基礎として数種類考案されています。
ラジコンカーの自動操縦
ラジコンカーの自動運転(ドンキーカー) | 有限会社はじめ研究所
タミヤのランチボックスにRaspberry Piを搭載し、ラジコンカーを自動操作しています。時間の経過と共に経路が安定しています。
GoogleのAIYキット
GoogleはAIを簡単に試すことのできるRaspberry Pi用のキットを販売しています。Google HomeやGoogleレンズのようなシステムをDIYで作れます。
Vision Kit
AIカメラです。撮影した画像からモノや人を認識し、アクションを実行できます。
Voice Kit
AIスピーカーです。Googleアシスタントと同等のことができます。V2ではRaspberry Pi Zero WHが同梱されています。
なお、Voice Kitを使ったIoTシステムの開発を学ぶにはisaax IoTエンジニア養成キットを使ってください。
DeepDreamを動かす
Raspberry PiはDeep Learningの夢を見るか?「DeepDreamでグロ画像生成」 – karaage. [からあげ]
DeepDreamをRaspberry Pi上で動かします。DeepDreamは人工神経ネットワークが夢の世界を再現します。
まとめ
現在のところ、最も多いのは画像認識でしょうか。動画認識を行う場合は別途外部GPUが必要になります。そしてエッジで処理するのか、クラウドサービスを利用するのかで実現できることに差が出そうです。
Googleのようにすでに製品として簡単に使えるようになっているキットを販売しているケースや、書籍になっているものもあります。これらを使うことで闇雲にRaspberry Piと機械学習を合わせるのではなく、手軽に体験できるようになるでしょう。
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