AIというと未来的な印象がありますが、2020年現在、すでに私たちの生活のいたるところで使われるようになってきています。今回はそんな身近なAIについて紹介します。
スマートスピーカー
Amazon EchoやGoogle Home、AppleのSiriなど音声アシスタントは音声認識と、そこから導き出される命令においてAIが活用されています。大量の音声データをベースにテキスト認識を行い、さらにテキスト文脈から意味を抽出して求められているアクションを導き出します。この時、置かれている状況(コンテキスト)も含めて判断されます(一度音楽を停止した後の再生して、という命令)。
VTuberの顔認識
VTuberの中には3Dモデルを自分で操作するのではなく、自分の顔や手の動きをそのまま3Dモデルに反映している方もいます。この時の認識技術においてAIが使われています。表情を変える、顔の向きを変える、腕を動かすなどあらゆる動きに対して3Dモデルが追従します。
従来であればたくさんのセンサーを身体や顔に装着して動かないと認識できなかったでしょう。今はWebカメラとソフトウェアによって配信できるようになっています。同様の技術はiPhoneのアニ文字でも見ることができます。
名刺管理
名刺管理で有名なSansanでは、スキャンした名刺の読み取りにAI技術が使われています。名刺はテキストこそコンピュータのフォントが使われていますが、そのデザインは千差万別です。どこが会社名で、どこが住所なのかといった判定が必要です。また、SansanではAIだけでなく人力作業も組み合わせて認識精度を高めているとのことです。
ルンバ
ルンバはいわずと知れた掃除ロボットですが、家の間取りを自動学習し、より効率的な清掃を行ってくれます。また、充電エリアへ自動的に戻ったり、そこでゴミ回収まで行います。センサーとの組み合わせで家具を避けたり、ゴミの集中している場所を綺麗にするといった機能があります。
自動運転
自動運転はまだまだ未来のことだという印象があるかも知れません。しかし実証実験レベルでは日本においても数多く行われています。都市部における自動運転タクシーやバス、中山間地域における小型自動車、高速道路におけるトラックの隊列走行など様々な試みがすでに行われています。一般的な自動車が自動運転に変わるのはまだ未来かも知れませんが、業務用車輌の世界ではすでに実用段階に入ってきているようです。
スマートフォンのカメラ
Pixel 3やiPhone 11 Proなどで搭載されているカメラでは人工知能を用いてノイズを除去したり、写真を自然に明るくしたりする加工が行われています。本来のレンズと解像度だけでは不可能な部分まで撮影できるようになっています。被写体の背景をぼかす、いわゆるボケもシングルレンズで実現しているのはAIによる効果です。
英会話・翻訳
英会話の分野でも人工知能が活躍しています。Google翻訳が人工知能によってレベルが上がったというのは有名な話です。また、ELSAというアプリは発音を学ぶのにぴったりなアプリです。SpeakBuddyというスピーキングの練習ができるアプリもあります。
オーブンレンジ
シャープ ヘルシオ AX-XW300には音声認識機能が搭載されており、今日何を作ろうといった問いかけに対して天気や家族の好み、季節に合わせた料理を提案してくれるそうです。目標カロリーや健康状態に合わせたメニューも相談できるとのことです。
まとめ
AIはロボットのような分かりやすい形だけでなく、ひっそりと私たちの生活の中にとけ込んできています。車がコンピュータの塊だと言われるのと同様に、気がつくと身近にあるもの全てにAIが搭載されているようになっているかも知れません。これまでよりもちょっと便利になったなと思ったら、そこにはAIが隠れているのかも知れませんね。
AIが当たり前な時代になった時に備えて、あらかじめ学習をはじめておきましょう。ツクレルではAI開発者養成キットを提供開始しました。何から手を付けていいか分からない…そんな方にお勧めな学習キットです。ぜひこちらをご覧ください。
2020年もツクレルメディアでは面白いテクノロジーの情報を発信していきます。引き続き記事をお楽しみください。
Photo by Alexander Dummer on Unsplash
]]>