ChatGPTの生みの親ともいえる「サム・アルトマン」（以下、アルトマン）は、AIの進化と未来を見据え、OpenAI（非営利研究機関）のCEOとして技術開発に携わっています。
AIはビジネスで革命をもたらしており、その中でも生成AI「ChatGPT」は大きく注目されています。しかし、ChatGPTの活用にはAIリテラシーが必要です。
本記事は、アルトマンが目指すAIの将来を紹介し、日本のビジネスパーソンがChatGPTを活用するためには、何に注目すればよいのかをお伝えします。
1.サム・アルトマンの経歴
アルトマンは、1985年にアメリカのシカゴで生まれ、スタンフォード大学でコンピューターサイエンスを学び、在学中にスタートアップ企業「Loopt」を立ち上げました。
その後、アルトマンは、スタートアップ企業に投資を行うYコンビネーター（YC）に加わり、2014年から2019年までYCのCEOを務めました。
現在は、OpenAIのCEOとなり、「AIは大きな力を秘めており、人間が誤った方向に導かれないよう、きちんとしたルールと枠組みが必要だ」と主張しています。
2.サム・アルトマンが目指すものと日本に注目する理由
アルトマンは、2023年3月のテレビインタビューで、「OpenAIは、人工知能技術の価格を抑え、全人類に利用可能なものにすることを目指しており、競合他社の参入を歓迎している」と発言しました。
さらに、アルトマンは「ChatGPTはAIの序章に過ぎず、今後の更なる進化に期待を寄せている」と語りました。さらに、日本人の”創造力”に感銘を受け、日本国内のAI技術活用に期待していると述べています。
2023年6月、アルトマンは、慶応義塾大学で学生との意見交換会に登場しました。彼は、「AIに対する懐疑的な意見があることは理解しているが、パラダイムシフトは終わっていない」と強調し、「AIは、今後も賢くなる」と述べました。
このように、ChatGPTを生み出したアルトマンは、日本での生成AI普及を望んでいるのです。日本のビジネスパーソンにおいても、この潮流を逃すことなくAI活用の道を進むことが期待されています。
3.生成AI（ChatGPTなど）をビジネスに活用するには
ChatGPTを正しく活用するためには、プロンプト（＝AIに対する質問文）を工夫し、リスク対策を行うことが必要です。
プロンプトの工夫を行うときは、「プロンプトエンジニアリング」というスキルが大切になります。AIからより良い回答を得るためのコツやフォーマットを活用し、ビジネスの場面で質の高い回答を出力させる技術が重要になります。
他方、以下のようなリスクもあります。
・情報漏洩の可能性がある
・正しい意思決定の妨げになる
・意図しない著作権侵害が起こる
・倫理や道徳に対し不適切な表現がある
・従業員のAI依存が起こる
AIの回答を鵜呑みにせず、正しいファクトを人間の目でチェックするなど、リスク対策が必須です。ChatGPTの正しい活用法が身につけば、単調な業務をAI活用で効率化し、本質的な業務に人間の思考を注ぐことができます。
まとめ
今回は、サム・アルトマンの経歴や人物像を通して、日本のビジネスパーソンがChatGPTを活用するための対策をお伝えしました。
現在、ChatGPTの競合サービスが次々に登場し、その開発競争は激しくなっています。
ビジネスマンは、生成AIを知ることだけにとどまらず、実践的なAIの活用方法を身に付けることが大切なのです。
参考サイト
ChatGPTを生み出したOpenAIサム・アルトマンCEO単独インタビュー（2023年3月24日）
https://www.youtube.com/watch?v=e_rSD6Y9Qo0
日経XTECH、OpenAIのアルトマンCEOが「安全性」強調、都内で学生に語った生成AIの将来像
https://onl.sc/fxh32wm
（執筆：とかいかん）
