Raspberry Pi(ラズパイ)は、学習、実験、プロジェクト制作などのために設計された小型で手頃な価格のコンピューターです。ラズパイはソフトウェアプロジェクトの開発、電子工作の実験、メディアセンターとしての使用、IoT(モノのインターネット)デバイスの構築など、様々な用途があります。今回はラズパイを用いた事例についてご紹介します。
1. 飲食店での活用事例
iPourItはアメリカの企業が開発したビールやワインを自動で注ぐシステムです。RFIDと連動しており、適切な量を自動で注ぐことができるので、お客様がセルフサービスでミスなく簡単に飲み物を準備することができます。このシステムはラズパイを用いて構築されています。<https://www.raspberrypi.com/success-stories/ipourit/>
既存回路との適合性や、交換が簡単でコスト効率に優れていること、また製品寿命が長いこと、そして小型であるという最大の特徴からラズパイが選ばれました。似たようなシステムは粉にもありますが、ラズパイを活用することで競合よりも20%も安価にシステムを構築することができました。
2. 農園での活用事例
日本のワイナリーであるヴィンヤード・キクシマではラズパイを用いて環境モニタリングを自動化しています。<https://www.raspberrypi.com/success-stories/vineyard-kikushima/>ワイナリーの経営者である菊島さんは農薬や殺虫剤を極力使わないワイン造りを目指しています。そこで最も効率的な農薬の散布タイミングを知るために、ラズパイを用いて気温や湿度のデータを無線で収集するシステムを構築しました。またこのシステムは太陽光発電で稼働するようになっています。このシステムは太陽光発電と無線通信を含めても5~6万円で構築でき、オフィスにいながら複数の農園の管理が可能となっています。
3. デジタルサイネージでの活用事例
デジタル サイネージ会社 Yodeck はラズベリーパイを用いたデジタルサイネージを提供しています。<https://www.raspberrypi.com/success-stories/yodeck/>一般的なデジタルサイネージはPCを用いて構築されていますが、コストと拡張性が問題でした。またUSB端子などでの接続はセキュリティ面での課題もあります。そこで彼らはラズパイをハードウェア基盤として用いて、デジタルサイネージのシステムを構築しました。非常に安価に構築できたことに加え、優れた互換性があるため、様々なシステムに容易に導入できます。またこのシステムを構築した会社はギリシャにありますが、ヨーロッパの他の国やアメリカ、南アフリカにも導入が進んでいます。これはラズパイが様々な国で購入可能で信頼性も高いことも重要な要因になっているそうです。
ラズパイは様々な用途に使用可能であり、非常に安価で簡単にシステムを構築することができます。これを用いることで、既存の業務効率を向上させることもできますし、新製品開発のスピードやコストメリットを向上することもできます。ピクアカでは、ラズパイの使い方を解説する教材も提供していますので、もしご興味があればご活用ください。<教材はこちら:https://www.picaca.jp/p/raspberry-pi>
(Novusearch)